マルチ駆動の高域用AMPが完成しました。
AMPの周波数特性と残留ノイズです。
表中ではウェスタンエレクトリック製のVT-52と、シルバニア製のVT-52を比較できるようにしました。
このグラフを見る限りでは、ややカマボコ型の曲線までが瓜二つと言った両社ですが、出てくる音は全くの別物になるから不思議で、自分が納得する球探しの面白さになります。
このグラフに記入された電圧の1/100位の数値は殆んど勘です.
AMPはいつものようにNFBをかけていません。
さて本AMPの音の傾向です。
JBL132単体による同じシルバニア球を挿した前作VT-52sAMPとの音の比較では、音質では似ているものの、低域から中域にかけての音の厚みはやはり少ないです。
もっとも、音の厚さではトランスドライブに敵うハズはありませんが、それでも前々作のシルキーでふんわりとした45/2A3sAMPに比べると、明らかに厚くて力強い音です。
その辺が45スーパーと言われる所以なのでしょうか。
最後に高域専用とした場合ですが、075を71A/112AsAMPでドライブしていた時よりも音に強さが出て、スケール感が一段とアップしたように聴こえます。

※回路図定数の訂正
①音量調整VRの抵抗値 100KΩ⇒125KΩ
②カップリング・コンデンサーの耐電圧250V⇒400V
(カップリング・コンデンサーは当初タンタル0.1μF250Vでしたが、耐電圧が低いので手持ちのASC0.47μF400Vに換えました)
整流管を交換することで音質が変わることは感じていましたが、AMPの残留ノイズも大きく変わります。
当初0.6mVであった前作VT-52sAMPの残留ノイズが、昨日の計測では0.28mVでした。
もしかしたらと、手持ちの80と5Z3の整流管全てを使って計測したところ、思ったとおり個々で残留ノイズが変わってしまうことが判りました。
それではと、昨日0.28mVの好成績を叩き出した整流管を、今回製作したVT-52sAMPMKⅡに差してみたところ、嬉しいことに0.48mVまで下がってくれました。
このことから、AMP本体のノイズの少なさでは前作のVT-52sAMPが優れていることがハッキリとしましたが、今回のVT-52sAMPMKⅡも、まあまあの出来に仕上がったと思います。
これ以上の結果を望むとしたら、配線の見直しも必要になってくるので、これで良しとします。
また、この残留ノイズですが、個々の出力管によっても違ってきます。
これらのことから残留ノイズに関しては、真空管を買った時点で運命は自ずと決まってしまったという事になります。
大枚を叩いて買ったWEのVT-52の2本ですが、嬉しいことにいずれもSylvaniaの4本を凌ぐ好結果に安心しています。
写真はL/chの周波数特性を計測しているところです。

この計測結果は次回に掲載します。
部品の取付けも終わって早速と音出しを行ったわけですが、ジーという残留ノイズが両チャンネルに1~1.2mVほど乗って、いささか不満のある結果になりました。
この1~1.2mVの残留ノイズを分かり易く説明すると、98dBの高能率のD123フルレンジ・スピーカーから1mほど離れて、やっと聞こえると言った程度です。
極小音量の音楽を再生することで聴こえなくなりますが、それ以前にその結果が気になり、音楽どころでは有りません。
先ず手を掛けたのはπフィルターのコンデンサーです。
チョークトランス前の10μFはそのまま(整流管に優しい配慮)にして、後の40μFを80μFに交換しました。
これで、両チャンネルとも0.56~0.6mVまで下げることが出来ました。
このノイズ・レベルは、スピーカーに耳をくっつけた時にジー音が分かるくらいですから、どうにか納得できるAMPに仕上がった言えます。

前作のVT-52AMPの残留ノイズも計測してみました。
結果は0.28mVで、これ位になるとハムはもちろん、リプルのジー音も全く聴こえてきません。
71A/112AコンパチシングルAMP0.3mVを凌いでいます。
